株式会社クッポグラフィー ウェディングフォト・ファミリーフォトの撮影

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おうちでしか切り取れない瞬間を素敵に残そう。知っておきたいミラーレス一眼のコツ

普段スタジオで撮影をしていると「さすがプロですね」「おうちじゃこんな風に撮れないな」そんなお声をいただくことがあります。

でも(悔しいことに)スタジオだけでは撮ることができない、お子さんの貴重な瞬間がたくさんあります。

おうち時間や家族でのお出かけ、保育園や学校での行事。何気ない日々の中では、お父さんお母さんにしか撮ることができないお子さんの一瞬一瞬があるんですよね。

せっかく良いカメラを持っていても、プロみたいに自分じゃうまく撮れないんだよなぁと思う方もいらっしゃるでしょう。

今回はそんなお父さんやお母さんに向けて、ミラーレス一眼で撮影するためのちょっとした知識と工夫をぜひ知ってもらい、子どもたちの貴重な一瞬を少しでも素敵に残すお手伝いができればと思います。


写真がうまくなるためには「どんな写真を残したいか」を意識すること

お子さんが生まれて、たくさん写真を残すぞと意気込んで買った高価なカメラ。しかし結局いつも手元にあるスマホで撮影して、ほとんどそのカメラを使っていない方。はたまたたくさんの機能がついているのにオート機能ばかりで撮影をしている方。

・・・今、自分のことだなと思った方もきっと少なくはないはず。

おそらくカメラの説明書を読んだり、「カメラ 基本」「一眼レフ 初心者」と検索したり。でもそうやって出てくるのは見慣れない数字や用語の羅列ばかりで、その時点でちょっと嫌になってサジを投げちゃう気持ちも、よくわかります。

私自身も写真の学校に通ったわけではなく、スタジオに入社してからカメラを一から学んだので、最初の頃は慣れない専門用語にいつも頭を抱えていました。

でも、せっかくカメラを持っているのならば、その機能を少しでも使いこなしてもっと満足のいく写真を残したいですよね。

だからこそ、私が写真を撮ることが仕事になるまでに学んだことを共有したいと思っています。

まず私が何より大切だと思うのは、「どんな写真を残したいのかを意識しながら撮影する」ということ。

ただ闇雲にシャッターを押すのではなく、切り取りたい瞬間がわかるように撮影するということを心がけてみてください。

例えば、運動会の走っているお子さんを撮影するなら、その姿をブレないように格好よく残したいですよね。

旅行でのワンシーンなら、背景もしっかり写っていた方がより思い出に残りますし、お子さんがとっても楽しそうに遊んでいるのならば、その表情を大きく残したいと思うのではないでしょうか。

そんな風にほんの少し、どんな写真を残したいのかという部分に意識を向けてみてください。これが写真がうまくなるために必要なポイントです。


まずはポーズを決めずに撮ってみよう

お子さんのいい表情をしっかり残したい場合のコツがあります。


いい表情といっても、笑顔=いい表情かというと必ずしもそうではありません。真剣な顔、泣き顔、怒った顔も、その子の持つ「いい表情」です。


おうちや公園でお子さんを撮る時に意識してもらいたいのは、「こっち向いて、笑って、はいチーズ」と言いながら写すことではなく、カメラを意識させずにありのままを写してみることです。


例えば、公園であれば走っている時や砂場で遊んでいる時、おうちであれば絵本を読んでる時や、今はまっているおもちゃで遊んでいる時。何かに集中している時に何気なくカメラを向けてみてください。


その時の楽しそうな表情、真剣な表情、それらはお子さんのもつ素の表情です。


とはいえ、にっこり笑顔の写真もやっぱり素敵。カメラを向けた途端、写真用の作り笑顔(これはこれでかわいいので私は好き)や、決めポーズがお決まりになっている子もよくいます。


私の小さい頃の写真を見返すと、おなじ顔やおなじポーズの写真が残っています。何かそうしなければならないという義務感すら感じるほどおなじ作り笑顔をしていました。


でもそうではない、本当に楽しい時にでるお子さんの屈託のない笑顔がきっとあると思います。


写真を撮りたい時にそう言った表情を出すためには、カメラを持っているお父さん、お母さんも一緒に楽しむことが大切です。


何かを「せーの」で一緒に叫んでみてもいいし、クイズを出してみても、カメラに向かって「ヨーイドン」で走ってきてみる、でもいい。いつも一緒にうたっている歌をうたってみてもいいかもしれません。


そうして一緒に楽しい時間を作ることで、より自然な笑顔を引き出しやすくなりますよ。ぜひお試しください。


元気に動くお子さんをブレないように撮る方法

ちょっとだけカメラ機能のお話をしたいと思います。

運動会や公園など、元気に動き回っているお子さんをブレないように撮るためには、シャッタースピード優先モードを利用してみてください。

これはカメラのダイアルではよくSやTvモードとして表示されている部分で、他の設定よりもシャッタースピードを優先するモードです。

この機能をうまく使うことで、躍動感のある写真を残すことができます。シャッタースピードを早くすればするほど、たくさん動いているものが止まっているような写真を撮ることができます。

シャッタースピード優先モードにすることで、マニュアルモードだと全て自分で設定しないといけないその他の機能を、カメラにお任せすることができるというとても便利な機能です。

シャッタースピード優先モードを利用して、とにかく連写してみてください。

走っている時は頬の揺れなどでお顔が歪むこともありますが、連写をすることで、よりいい1枚をその中から選ぶことができます。

スタジオでもよくご家族で鬼ごっこをしてもらったり、きょうだいでヨーイドンをしてもらったり、動きのあるシーンを撮影します。

動きのあるシーンは生き生きとした表情が出て、撮影の中でも楽しい瞬間です。

きっと運動会でも、シャッタースピードを意識することで、お子さんの活躍する瞬間をしっかり残すことができます。まずは公園で遊びながら、練習も兼ねて撮影をしてみてくださいね。


ミラーレス一眼ならではのボケの良さ

やはりミラーレス一眼といえばボケ感。

ボケ感を強調しておしゃれなミラーレス一眼らしい写真を撮りたい場合は、絞り優先モードを使います。

絞り優先モードはAもしくはAvモードと表示されている部分。絞り値(F値)は数字を小さくするほどピントがあっていない部分がボケるようになるんです。

絞り優先モードを使うと、F値を自分の好きな数字に設定しその他の設定はカメラにお任せできます。

例えばお子さんの目にピントを合わせてF値を小さい数字に設定すると、表情をしっかり写しながら背景をぼかして、より印象的な写真に。すぐに大きくなる小さな手や足などに焦点を当てて残してもかわいい。

外での撮影だと木漏れ日などがキラキラとボケて、パッと目を引く写真を撮ることもできます。

逆に家族写真や、背景もしっかり写したい場合は全体をしっかり写したいですよね。そんな時はF値を大きく設定します。

そうすることでピントが合う場所が増えるので、誰かがボケたりすることなく撮影することができます。

こうして、どんなシーンを残したいのかを明確にすると、カメラの機能をうまく利用して自分が撮りたい写真に近づけることができるのです。


天気で写真の仕上がりが変わることを知っていますか?

実は天候で写真の雰囲気がグッと変わってきます。どんな天気にも良さがあるので、ぜひ撮り比べてみてくださいね。


<晴れの日の場合>

光がたくさん溢れている晴れの日は、陰影のあるはっきりとした写真が撮影できます。


また、太陽を背中にして撮影をすると、青空や海などの色をはっきりと出すことができるのも、晴れの日の大きな特徴です。


夕方などは逆にお子さんの後ろに太陽があると、逆光の光の中で印象的な写真に。シルエットを撮りたいときはこの方法を使いましょう。


<曇りや雨の日の場合>


実は、曇りや雨の日も素敵な写真を撮れるということをご存知でしょうか。

曇りや雨の日は光が少ない分、陰影がつきにくく、優しい光の写真を撮ることができます。人肌も柔らかく、ふわっとした印象の写真となります。

クッポグラフィーのスタジオは完全自然光で撮影しています。どのお天気でもそれぞれの良さがあるので、その日の光を使ってその日しか出せない雰囲気で写真を撮っているんですよ。


まずは、何を撮りたいのか、どんな写真を残したいのかを意識すること。その上でカメラの機能をうまく利用しながらより目的にあった写真を残すことができる、ということがお分りいただけましたでしょうか。

でも一番はお子さんと一緒に、お父さんお母さんも楽しみながら撮影することだと思っています。ここまで色々と書きましたが、愛情のこもった写真はどんな写真でも素敵です。

その中でポイントを押さえながら、おうちでしか切り取れない貴重な瞬間をたくさん残してほしいなと思っています。