20年分の想いを形に。成人式の撮影は家族そろって参加してみませんか?
スタジオでの撮影の時間は、「写真を残すだけではなく、親子の特別な時間にしてほしい」と私たちは考えています。
それは、成人式の撮影でも同じ。いろんなことがあった20年分の想いと今を、素敵に残すお手伝いがしたい。
今回は、実際に撮影にきていただいたお客さまのエピソードを交えながら、成人式の撮影に対する私の想いを伝えたいと思います。
成人式のスタジオ撮影は、ぜひ家族みんなで参加してほしい
成人式の記念は、本人だけのものではありません。
お父さんとお母さんにとっても特別なものですよね。20年という月日は長いようで、でもあっという間。
お子さんに寄り添い、いろんなことを乗り越えてここまでたどり着いたこと。時には自分のことは後回しにしながら成長を見守ることもあったかと思います。
思い出は言葉では語り尽くせないけれど、家族で残す成人式の写真には、20年過ごしてきたご家族の想いが残る。きっと、見返すたびにさまざまなエピソードが蘇ってくる写真になる、と思っています。
だからこそ、成人式写真の撮影を1人だけの記念で終わらせてほしくないんです。
そしてスタジオでは、親は子どもの20年間の成長を感じる時間に、子どもは20年間育ててくれた親に感謝の気持ちを伝える時間にしませんか?
家族それぞれが忙しくて誰か欠けてしまうくらいなら、主役の子ども1人の撮影で済ませても良いかな?となってしまうところを、ぜひみなさんで撮影に来てほしいと思っています。
私自身もフォトグラファーとしてたくさんの成人式撮影をおこなってきました。どれもグッとくる瞬間がたくさんあって、毎回胸がいっぱいになるんです。
その中で家族みんなで参加された成人式の撮影のエピソードを、2つご紹介します。
お母さんの提案から実現した、本当は予定になかった成人式の撮影
記憶に新しい、ともかちゃんの成人式の撮影。2020年の6月に来てくれました。実はご家族にとって、予定していなかった撮影でした。
ともちゃんは新型コロナ影響で、準備していた留学行きがなくなってしまったんです。
元気がなかったともちゃんに、お母さんから「成人式の前撮りをしよう!」との提案。ともちゃん自身も撮影することを楽しみにしてくれているとうかがっていました。
コロナで失ったものは大きいけれど、その穴を埋めて、それ以上に大きい何かを与えたい。「家族の一生の思い出を私たちが作るぞ!」そう決心し、スタッフみんなで気合いを入れて撮影に挑みました。
当日ともちゃんは、お母さんのお着物を、お母さんはおばあちゃんのお着物を着て。
お母さんは、ご自身の大切なお着物をともちゃんが着てくれて、撮影が始まる前からすごく嬉しそう。
まずは家族みんなで撮って、次は兄弟で、それからお父さんお母さんとそれぞれ2人で。2人ずつ撮影するときは、お互いの想いを伝え合う時間にしてみることに。
お父さんとの撮影の時間、ともちゃんを抱きしめるお父さん。大きくなったらほとんどしないハグに、2人とも照れていながらも嬉しそうな表情。
お母さんとの撮影の時間はお母さんに、「ともちゃんに何か伝えたいことはありますか?」と聞いてみました。
シンプルに「かわいいよ。」って、ともちゃんの頭を撫でながら伝えるお母さん。その時の2人の目には、今にも溢れ出しそうなほど涙が溜まっているのがみえました。
家族みんなで写真を撮るときは、手を繋いだり、ぎゅーってしたり。みんなすごく幸せそうで、スタジオがあたたかい空気に包まれていたのを覚えています。
撮影後に、お母さんから何日かに渡って、お手紙、メール、メッセージでたくさん感謝のお言葉をいただきました。
そこには、ともちゃんが、成人式の撮影をしてよかったと言ってくれたということ。写真を見てお母さんもおばあちゃんも涙を流したということ。お父さんも喜んでくれたということ。お母さんもおばあちゃんも毎日、写真を見返してくれているということ。
そして、「この日の写真が一生の宝物です。」というお言葉もいただきました。
私も改めて、フォトグラファーになってよかった、と心から思えた出来事でした。
スタジオ撮影という体験の中で、家族の成長や大切さを再確認
クッポグラフィーでは、家族の成長を長い期間をかけて何度も撮影させていただいているご家族がたくさんいます。
次にご紹介するしょうやくん一家もそう。5年前に家族写真を撮りにきてくれてから、お姉ちゃんの成人式だったり、卒業式だったりと、何か記念のたびにクッポグラフィーのスタジオで写真をたくさん残してくれている、素敵なご家族です。
今回はしょうやくんが主役の撮影。
愛犬のアロさんも一緒に、家族全員で撮影に来てくれました。大切なトロンボーンと一緒に撮影したり、家族それぞれと撮影したり。
しょうやくんの着慣れないネクタイをお父さんが直す姿は、私たちもグッとこみ上げてくるものがありました。
しょうやくんが主役という名目で撮影に来てくれたけど、家族みんなが主役。スーツ姿で撮影した後は、お揃いのお洋服にお色直し。
成人式の撮影ということを忘れるような、楽しくおしゃべりをしながらリラックスした雰囲気で撮影は進み、あっという間に終わりの時間。
撮影後に、ストーリーブックも作らせていただいて、今年の3月に完成したものをお届けしました。
そのあとにお母さんからメールをいただきました。
「写真見ていると、改めて家族のことも、アロのことも好きだなぁと思いました。こんな不安定な時期には、やはり家族の絆が大切になりますね。アルバムを家族で見ながら、素敵な時間を切り取ってもらえたこと、改めて嬉しくなりました。」
写真を見返すことで、楽しかった撮影のときのことを思い出して、家族を改めて好きと思えるなんて素敵ですよね。
大きくなっていくにつれて、家族で過ごす時間が減ってきます。それはもちろん成長の証でもあると思います。
家族で過ごす時間が貴重になった今だからこそ、家族が集まって向き合う時間を作ることに意味があると思っています。
成人式の撮影を機に、「ありがとう」「大きくなったね」って、普段なかなか言えないことを伝え合ったり。小さい頃と同じように、みんなで手を繋いだり触れ合ったり。
そうして生まれた写真は、引き出しの中にしまいこむこともなく、家族にとって一生の宝物になると信じています。